さまざまな毛穴悩みがありますが、セルフケアでなかなか改善しない場合は、専門家による治療もよい選択肢です。そこで、今回は、毛穴の開き・黒ずみの治療の種類についてご紹介します。
毛穴治療の種類
毛穴治療には、保険適応が可能な毛穴治療と自費診療で行う美容医療があります。
毛穴の開き・黒ずみの根本原因が、ニキビや湿疹などの皮膚の病気である場合は、健康保険を使って治療でき、毛穴ではなくニキビや湿疹などを皮膚科で治療するのです。細菌などの病原微生物に感染していれば抗生物質やニキビ治療薬、炎症があれば抗炎症薬などを皮膚科医に処方してもらえます。また、症状や原因に応じて、ビタミン剤などの内服剤を処方してもらえる場合があります。
一方、毛穴の開き・黒ずみの原因が皮膚病でない場合は、自費診療となります。皮脂過剰や肌老化、肌の酸化で目立つ毛穴などは、すべて美容医療による自己負担での治療になり、美容皮膚科や美容クリニックで治療を受けるのが一般的です。
美容医療による毛穴治療の種類
①イオン導入
高濃度のビタミンC誘導体や毛穴収縮作用のあるグリシルグリシンを肌の奥に浸透させる治療法です。
②エレクトロポーション導入
電気の力で細胞膜に一時的に微細な穴をあけてプラセンタエキスやAPPSなどのビタミンC誘導体、トラネキサム酸、グリシルグリシンを肌の奥に浸透させる治療法です。常は浸透しないヒアルロン酸などの大きな分子も皮膚深層にまで届けることができるといわれ、イオン導入と比較すると、約20倍程度の浸透作用が期待できます。
③ケミカルピーリング
皮膚にグリコール酸やサリチル酸、乳酸などの薬品を塗り、不要になった角質や毛穴に詰まった老廃物、汚れなどを除去する治療法です。余分な角質や老廃物が取り除かれることで、肌のターンオーバーの正常化を促し、みずみずしい肌の生成を促すもので、毛穴詰まりや黒ずみ、メラニン色素の沈着などの改善が期待できます。
④レーザー治療
レーザーを照射する治療法で、多くの種類があります。毛穴の開きの場合、肌のハリを保つ真皮層のコラーゲンをレーザー刺激で増やすことで改善します。フラクショナルレーザーは、皮膚のできるだけ小さな点にレーザーを照射することで、エネルギーを点状に集約し、あたった部分に毛穴より細かい火傷を生み出して、肌の自然な修復作用を利用し皮膚の再生を促します。
⑤フォトフェイシャル
IPLと呼ばれる広範囲の光を照射することで、毛穴を引き締める治療法です。
⑥高周波治療
RFという肌に安全な電磁波を用いる施術で、レーザーや赤外線では届かない皮膚の深いところに高周波が届けて、コラーゲンの生成を増やすことで、毛穴の開きやたるみを改善します。
⑦ポラリス
RFとダイオードレーザーを組み合わせた治療法で、RFとレーザーの両方の電気的なエネルギーを皮膚の深部に与え、コラーゲンの生成を促して、顔のたるみを改善することで毛穴のたるみや開きを治療します。
⑧ダーマペン
11本の超微細な針で肌に高密度の穴を開けてコラーゲンを増やし、EGFやFGFなどの成長因子、ヒアルロン酸などを直接注入する施術です。
⑨HIFU
高密度の超音波をピンポイントで肌悩みのあるパーツへ当てる治療法で、ほかのパーツへの影響やダメージのない治療法です。顔のたるみが原因のたるみ毛穴に効果的です。
⑩角栓除去
専用の溶剤を角栓に塗布した後に、スチーマーで蒸気をあてながら、複数本の吸引管を使って、セルフケアでは取り除くことが難しい角栓を取り除く治療法です。
まとめ
スキンケアや生活習慣の見直しで改善できればよいですが、セルフケアでは難しい場合は医療機関での治療が必要になります。治療にはさまざまな種類があるので、効果やメリットとデメリット、リスクをしっかり理解して信頼できる専門医に相談しましょう。